2018年12月25日、アメブロがついに公式に商用利用が可能になりました。「水増し」と評判が悪かったアクセス解析も2018年4月25日に改善されたようです。
しかし消されずに存続しているビジネスブログはこれまでもたくさんあるはずです。商用化になったからアメブロを見直すべきだなんてことにはなりません。
ブログが流行りだした2004年にスタートしたアメブロ。今は下降線
この図は「Googleトレンド」で見た2004年から2018年の検索回数の傾向です。
アメブロが誕生した2004年以降はブログブームにのって大きく利用者数を伸ばしています。
しかしソーシャルメディアが出現した2008年ごろ以降は、時間差でピークを迎えて下降線ぎみです。
「芸能人ブログといえばアメブロ」は不動の地位ですが、2014年には著名人向けのLINEブログが出現しています。アメブロや他のブログからLINEブログに移った著名人もいますよね。
最近のアメブロのテンプレートはシンプルでおしゃれなものがありますが、まだまだパソコンメインの時代の古くさいままのブログも多いです。
お金をだして作ってもらったカバー画像はスマホでは表示されませんし、時代遅れな感じが外側からも伝わってきます。
このGoogleトレンドの遷移図はそうだろうなと納得するものがあります。
無料ブログの中でももっとも広告が邪魔に主張するアメブロ記事
無料で使わせてくれるのは、サイバーエジェントの重要な広告事業のためですね。
これはある方のビジネスブログ。少し前のものなので、最近はこんな大きな枠の広告があるかわかりませんが。
エビちゃんを使った動画入り広告が画面いっぱい。このコンテンツよりも目を奪われます。
キリンがお金を払って目立つこの枠を買いました。これは期間限定の特別広告なのでいつもあるわけではありませんが、通常でも一番目立ついい場所にバナー広告が一杯です。
PCではスクロールするとバナーが視界から外れまいと追いかけてきます。
私が見た範囲では、バナー広告は「興味関心連動型広告」もありますね。
見ている人のそれまでのウェブ閲覧履歴を元に関心ごとにマッチしそうなものを広告の中から選んで表示するものです。
見ている人のネット閲覧履歴によっては競合の広告が表示されることもありえます。
私のクライアントさんが過去に使用していた無料ブログでそのような広告が困るといってWordPressに変えられました。
アメブロの他サービスへの宣伝リンクのための土台になっている
そしてアメブロユーザーがログインしせっせと記事を書くことは、広告だけではなく、他事業への支援もしています。
自分のブログ ページ上部に必ず表示されるピグへのリンク。
仮想空間のアバターで人に出会ったりするサービスですが、未成年の不正アクセスや不倫やナンパなど、もろもろ問題が起こっていたようです。
未成年規制は2012年ごろ。その時を境にGoogleトレンドでも下降線。
今やすっかり影をひそめた印象ではありますが、こういうリンクがアメブロのコンテンツの上に常に表示されている。
ビジネス用に使っていて嫌にはならないんでしょうか。
目立たないからいいと思ってもかっこ悪すぎるし、あまりに「格」が落ちるイメージだと思いませんか。趣味ブログならよいでしょうけれどね。
アメブロのSEO効果は期待できない
検索結果に表示される件数は同じドメインからは上限がある
アメブロはコミュニティ機能がありますが、mixiとかFacebookと違ってWEB上に表示させているということは、アメブロ読者以外人が検索して飛び込んでくることを想定しないといけません。
いわゆるSEO対策は、ブログを書く以上、常に意識しないと意味がない大事な要素です。
とはいえ、
アメブロで上位に行くためには範囲が限られています。
理由はあなたのブログURLはアメブロのドメイン下に置いてあるからです。
Googleでは、一つの検索結果に対して同じドメインから表示するページ数が制限されています(ドメインの多様性)。
そのページ数は私が検証した範囲だと4件〜5件程度でした。
→ 一度の検索でアメブロが何度表示されるかちょっと実験してみた
アメブロの中にあなたと似たお仕事をする人がたくさんいて似たキーワードを書いていたら、アメブロというただでさえ限定的な枠の中で、さらに露出が絞られてしまうわけです。
アメブロで広告を非表示にできるアメブロ プレミアムも同じです。
品質の低い他のアメブロのマイナス評価を一緒に受ける可能性がある
ameblo.jpのドメイン以下でブログを持って入れば、アメブロの他のブログがペナルティを受けたり、評価の低いブログを書いていればGoogleのマイナス評価の影響を受ける可能性があります。
ビジネス臭がギラギラするブログや中身がスカスカのエッセイブログなど大量にあります。まあ更新しなくなったブログ数も増えてゆけば、ameblo.jpドメインの評価は下がっていく可能性はあります。
アメブロの人は、他のアメブロユーザーとある意味、運命共同体であるということです。
アメブロで「見やすい情報整理」は不可能。どこに何があるのかわかりづらいユーザーの使い勝手は非常に低い
アメブロは全体にどんな情報があるのか非常にわかりづらいです。
テーマ(カテゴリー)をずらずらと20個くらい並べているブログをよく見かけます。
私はこれだけやってきたのだという自負のような満足感はあっても、他人が掘り返して見ようという気には起きません。
10個前後の数でないと人は把握しきれないと言われます。
「ブログ記事を書く」ということくらいだけなので、なかなかわかりやすい動線を配置したり、見せ方の工夫がしづらい。だから後述のようなソーシャルメディアのような消耗記事になりやすいのです。
アメブロではモバイルではデザインが画一的で他との違いを作りにくい
今の時代、アメブロはあまりスマホ用の画面には力を入れていないようです。PC版のようにカスタマイズの自由が限られているようで、みな同じような画面です。
デザイナーにお金をだして作ってもらったヘッダー画像はスマホでは見えません。個性がだしにくく、特徴をスマホの外観には出せません、。これはソンですね。
著名人ブログはカバー画像が表示できる人もいるようですが、今のところ一般人のブログにはありません。予算を当ててもらえていないのかもしれませんね。
それにスマホ版は画面が狭いので、広告やどうでもいい他ブログのランキングが目立ちます。
余計な情報8 VS その人の記事(の中身)2
といった感じで、肝心の情報は頭に入ってきづらいです。
時代の流れに沿っているとはいいにくいですね。
ソーシャルメディア出現後、アメブロは立ち位置が曖昧になった
アメブロのコミュニティ機能は独自的で「アメブロ集客」が支持されるのもそこにあるはずです。しかしFacebookやtwitterが出現しユーザー数が増えていくにつれ、アメブロは下降線に。
アメブロの特徴だったコミュニケーション機能は、後発のSNSが圧倒的に強いし、拡散する力は桁違いです。
アメブロの読者登録は1,000人までですが、FacebookもTwitterも5,000人(以上)とつながれます。
今やアメブロは、ブログとして、コミュニティとして、中途半端な姿になってしまいました。
そして問題は、アメブロとFacebookを両方運営している人にとって、似たソーシャルメディアを2つ運営していることになります。だから使い分けに困るんですね。
Facebook投稿で十分じゃない?という内容の薄いアメブロ記事がたくさんありますね。
お互い似たようなメディアでだからアメブロとFacebookの併用は中途半端になりやすいかもしれません。
まとめ:あなたの大切な情報をストックする場所は主導権があるべき
記事より目立つ広告を常に表示する必要がある。
回遊性が悪くて妥協した方法でしか誘導できない。ヘンなサービスへのリンク付き。
ソーシャルメディアは流れて消費してゆきますが、ブログはあなたの思考や価値観を見える形に積み上げて行けるものです。
ですがアメブロには公式のバックアップ機能がありません(※第三者のサービスを使えばバックアップできる)。
それがあなたの理想のビジネスブログの姿なのでしょうか。
無料ブログをやめて独自ドメインでのブログサイト運営をはじめることを、少し検討してみてください。そのほうがあなたのビジネスの価値はもっと発揮されはずです。