編集力 - 視点を変えるチカラ

視点を変えるれば新しい価値になるークリエイティブとは違うものをつなぐこと

ツボなのか、人が向き合う横顔なのか。
どちらにも見える。

今の世の中には全く新しいものはなかなかなく、
ほとんど出そろっている。

創造するチカラとは、
何も世に存在しないものを生み出すというよりも
既存のものをつなぎあわせる力。

まったく世に無い新しいものは受け入れられにくい。
それより「半歩」先をいくものが新しいとされるんです。

何かアイディアが必要なときは

別の切り口を考えたり、逆さまにしてみたり。
違う見方をしてみよう。

かのジョブズ氏の有名な言葉。

創造性とはものごとをつなぐことに過ぎない。
クリエイティブな人たちにどうやって創造したか聞けばその人たちは後ろめたい気持になるんだ。なぜなら、彼らは本当に何かを創造したのではなく、ただ何かを見つけたに過ぎないからだ。

Creativity is just connecting things. When you ask creative people how they did something, they feel a little guilty because they didn't really do it, they just saw something.

- スティーブ・ジョブズ

iPhoneはその後のスマホ革命を牽引するほどの商品だったけれど、
実はそれまで存在していたものの組み合わせでした。

iphoneは組み合わせで出来たもの

タッチパネル式の情報端末(PDA)はあったし、
携帯音楽プレイヤーもあった(MP3、iPod)、
携帯電話(ガラケー)もあったし、
インターネット通信機器はパソコンがありましたよね。

それを一つにまとめた。
それだけで
新たな市場を創りだしました。

私は当時、それまでカシオの語学辞書端末とガラケーを一緒に持ち歩いてたんですが、iPhone(当時3S)に変えてみたら、電子辞書(アプリ)に電話、そしてインターネットをその一台で完結できることが感動だったし、すごく嬉しかったのを覚えています。

「まとまった」というだけのことで
それまでの商品には
無い価値を感じたのです。

すでにモノがあふれかえる今、
目新しいことよりも
違うものや別なものを組み合わせてみたり、
逆さから見ることも面白いかもしれません。

たとえば、何かを逆さまにして絵を描くと、
「右脳」が作動しはじめます。

右脳は感性や直感をつかさどる部分。
左脳はものを見るとき象徴や記号としてとらえる働き。

絵を描こうとすると逆さで見ると「こういう感じ」と、
左脳が象徴として記憶したデーターを引き出そうとします。
逆さかまだと記憶した記号と合わない。
だから左脳が混乱し、
ありのままを受け止める右脳がメインで動き出します。

これは物理的な話だけれども、

これまで見ない角度から見ることで
既成概念とは違った見え方になる。
対象物をそのまま見ることができるという
例であると思います。

気づきはあなたを経由することで
あなた独自のものになる。

違う角度からの見た時の気づきは
どんどんアウトプットしていきましょうよ。
でないと感じたことが流れて行っちゃうから。

自分の知らず知らずに持つ常識—当たり前を疑い、
クリエイティブな自分自身を引き出していきましょう。

people trapped inside the wall
壁にとらわれた人々 MIGHTY OPTICAL ILLUSIONS

※メインビジュアル画像は1915年に心理学者エドガー・ルビンによって考案された有名な「ルビンの壷」。どう見るかによって見えるものが違うという隠し絵。
白地をポジとして見るならツボに見えるし、ネガとして見るなら人が向き合っている横顔にも見える。物事は多義(複数の意味を持つ)であるということではないでしょうか。

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